「国民の生活が第一、自立と共生、政治の根本について多摩地区で議論する広場」

<田吾作の声> 人の尊厳    NO.200

 先日、Mさんが脳出血が原因で亡くなった。43歳という若さだった。生まれつきの肢体不自由で脳性麻痺の重度障害者である彼は明るく誰からも好かれる人柄だった。小生が何よりも感心したのは20代で知的と身体の重複障害者である同じ障害者である3歳下の女性と結婚し家庭を営んでいたことだ。二人が連れ添い豪徳寺界隈を散策する光景を思い出す。
 その彼は葬儀を許されなかった。理由は生活保護を受けていたためで、火葬料など10万円程度の金が区から出るので別にあらたまった式を行うなど認められないという理屈である。仕方なく関係者は火葬場で花を捧げることでお茶を濁すしか仕方なかった。人並みの葬儀を行うことができなかったことは残されたM夫人の気持ちを一層暗いものにしたと思うとやり切れない。小生自体は冠婚葬祭については一過言あるが、皆が改めて亡き友人へのケジメをつけることさえ許さない仕組みには納得できない。
 そもそも生活保護制度が社会保障の考えから外れ、為政者にとって民を統治するための社会政策的な位置づけが強いからではないか。そのため人間の尊厳という側面が捨象され単なる生き物を保護するというレベルに堕して仕舞っているのだ。
 言わば社会的底辺に表れた一現象だが現代社会の不条理と矛盾を浮き彫りにしている。高い憲法の理念と余りにかけ離れた現実。勿論、社会保障だけでなく教育、人権など多くの分野で同様の問題が日々起きているだろう。身近に起きたことで改めて自らの意識の低さを認識する機会になった。
 「葬儀」後、M夫人と会ったら予想外に明るくて安心した。10月には恒例となったわれわれの所属する団体によるバス旅行に参加し、M夫人を激励しようと考えている。
(2017.9.8)
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コメント
No title
米国が押し付ける兵器に言い値で金を払うのと、表裏一体なんでしょうね。
2017/09/08(金) 17:34 | URL | みゆらま #LkZag.iM[ 編集]
No title
行政が葬儀まかりならんと言ったんですか??そんなことがあるんですか…
2017/09/08(金) 18:22 | URL | anndue #-[ 編集]
お悔やみ申し上げます
障害者差別解消法とか詳しく読んだことがないですが
法的にいくら整備しても
われわれのつくっている(過去から作り上げてきた)壁を
取り除いていかなければ何も変わらない世の中になるのでしょうね

このことは漠然としたテーマですが
自分のなかにとても大きくのしかかっています
2017/09/15(金) 03:13 | URL | 大豆麦 #-[ 編集]
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