「国民の生活が第一、自立と共生、政治の根本について多摩地区で議論する広場」

<みうらのま> 流行遅れの欲求としての所有

 本家の平野大明神が「日本一新運動」の原点―353」で以下のように述べている。

 「かつての『重化学工業資本主義社会』では人間の所有欲求が価値観として許容されていた。これらの限界が明らかになった現代『自己中心所有欲の価値観』は人類滅亡への道となる。」
 そして、
  「『情報社会』に相応しい価値観を早急に形成させることが必要である。それは社会的公正を確立させ、適切な結果平等を実現させる「共生の価値観」ではないだろうか。」
 と提言する。
 つづく、「 恥ずかしながら、私は超アナログ人間である」はご謙遜、知というものは、デジタル・アナログの垣根など悠々と飛び越え、事象の本質を洞察する。
 知は御大に遠く及ばないものの、ITで禄を食む者として、及ばずながら、屋上屋を架す気持ちで平野論説を補強してみたい。


■マルクスもマーシャルも
 商品としての情報は、無限に減らないし、無数にコピーできる。
 これだけで、資本論で価値実態とされる労働価値説や需給曲線による価格決定論は通用せず、「『情報社会』に相応しい価値観を早急に形成させることが必要」であることは言を俟たない。

■所有から消費へ
 若者のクルマ離れの本質は、所有離れ。
 「かつての『重化学工業資本主義社会』では人間の所有欲求が価値観として許容されていた」が、それが限界を超えれば、ライフスタイルは所有を伴わない消費へと転換する。
 ガルブレイスが80年代に指摘したように、大企業は実は商品ではなく差異=欲望を生産していたとすれば、商品から「品」が無くなり、消費から所有が無くなっても、へいちゃら。
 それどころか、差異=欲望の再生産でさえ不要な、サービス(サブスクリプション型の課金システム)へと多くの商品は進化中。これは、交換価値(があるものを所有するスタイル)から使用価値(があるもののを使用する権利料のみを支払うスタイル)への価値形態論的先祖返り、と言えなくはないけれど、「品」の無いブラック企業が増えるわけだわ。

■無料です
 SNSにゲームにエロ動画、スマホで消費される多くのサービスは無料が基本。旧来の重化学工業資本主義社会型で評価すると、これらは広告収入ビジネスモデルくらいにしか見えず、これじゃ、情報資本主義の足元すら照らさない。
 また、インターネットを支える主要サーバーソフトの「ほとんどは無料」。ソースコードも公開され改変も自由。厳密に言えば、需要に応じて有料の製品「も」用意されている、という現状だから、これは「基本、すべて無料」と言い切るべきなのだと思う。そして、オープンソースは空想的社会主義などでは決してなく、情報資本主義の発展過程、歴史的必然から生まれた後世に誇れる文化だと私は思っている。

■電子商取引
 通信技術の進歩で株式市場の売買が光ファイバーを通じて取引される時代になっても、途中にはいくつものハードウェアが介在し確実に遅延が発生する。1マイクロ秒(1秒の 1/1000)の遅延の間にスーパーコンピュータは1兆の計算を処理できる。ノーベル賞受賞者を集めて金融工学を駆使するヘッジファンドがそこに加われば、マネーゲームの意味は変容するだろうし、きっと、すでにそうなっているだろう。

■国家の壁を超える通過
 ビットコインのようなブロックチェーンの技術は中央銀行のような「中央」を必要としない信用の体系を可能にする。機を見るに敏な日本の大手銀行がこの波に乗り遅れることはないにしても、近い将来、銀行のビジネスモデルが大きく変わることは避けられないだろう。
 インターネットの普及でパソコン通信が「変わらずに衰退する」か「波に乗って売上を減らすか」の二者択一を迫られたのと似た状況。
 国家の裏書きが不要な通貨が可能になれば為替変動のリスクは消えて、国家の意味さえも変容する。


 以上、これだけでも、 「『情報社会』に相応しい価値観を早急に形成させることが必要である」ことは明白ではないだろうか。
 そして、それが「社会的公正を確立させ、適切な結果平等を実現させる『共生の価値観』」であることを書くとまた長くなって、田吾作親方に叱られてしまう。


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コメント
No title
音楽も文章も、リズムが大事と思っているのだけれど、
どうしても長くなってしまうのは、フェラ・クティの影響かもしれないなー、
なんて。
2017/02/02(木) 22:16 | URL | みゅらーまん #LkZag.iM[ 編集]
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