「国民の生活が第一、自立と共生、政治の根本について多摩地区で議論する広場」

<みうらのま> 産まない女、働かない男 ー 本能のレジスタンス

 GPIFが第二の「消えた年金」問題になりつつあり、安倍総理は2007年の参議院選挙を思い出して、アタマとお腹が痛いだろう。

 と同時に、「日本死ね」ブログ以来、待機児童問題が騒がしい。
 直接、政権を批判できなくなったメディアが、怯えずに良識を語れ・る避難場所を見つけたようで、少し、はしゃぎ過ぎにも見える。
 とくに野党は7月の参院選を前に、甘利氏の「政治とカネ」でも、安保法制の違憲性でも、アベノミクスの評価でも、TPPの是非でもなく、こんなことに時間を使っていいのかいな?という気もするのだけれど、この空気は、民主党政権夜明け前の2008年に似ていなくもない。

 派遣社員、加藤智大による秋葉原通り魔事件。小泉・竹中改革以来、増加の一途だった非正規雇用者が、サブプライム危機による雇い止めで失業、多くの人が自由経済路線に疑問を抱き始めていたのとあいまって、この事件は確実に世論の潮目を変えた。

 当時の雇用問題と現在の保育問題は無関係ではない。「介護や医療と同様で自由競争市場に馴染まない」という理由ではない。教育問題と雇用問題の核にある少子化問題と失業問題を「本質的には個人の問題ではあるが」という前提のもとに「行政のサービスが充分でない」とする量的解釈に私は与しない。

 私は両者を、連帯を失った時代における、個人の本能によるレジスタンスだと解している。
 潜在意識の奥深くで、産まない女達は、この社会の一部の人たちに仕える奴隷の生産を拒否し、働かない男達は国民勤労動員令のような「一億総活躍社会」に象徴されるバカみたいな空気に抗っているのだ、と。

 小学校で「将来の夢」というテーマの作文に、「ニートになりたい」と書いた甥っ子が今年、大学を卒業、見事に夢を叶えた。
 環境がニートを許さなくれば、彼も妥協して派遣社員として働くことになる。しかし、そこでも彼は彼なりの抵抗を続けることになるはず。髪を切ってスーツを着れば正社員として迎え入れてくれるような社会は、とうに昭和の遥か彼方。

 同様に、多くの女達が「産まない」ことで子供を奴隷として差し出すことを拒否するなか、あえて「産む」決意をした女達。待機児童問題などに表出する彼女たちの怒りの根底に、愛する我が子の成長を奴隷商人のような視線で見守る行政へのモヤッとした苛立ちがあるように感じる。

 相対的に微温くも見える今回の待機児童問題が、秋葉原通り魔事件のように、しかし、より穏健に、より力強く、より広汎に、アンダー・コントロールな国民を再び揺り動かすかもしれない。
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コメント
No title
平野妙観のいう「民衆の集団無意識」、
これにアプローチしようとすると、
どうしても、ある程度、非論理的になってしまい、
自分の文体が少しヘンになる。。
2016/04/15(金) 10:07 | URL | みうらま #-[ 編集]
No title
「(産みたくても)産みたくない女」「(働きたくとも)働けない男」が主流になりつつある日本。そんな国のトップに鎮座するシンゾウよ、お前は本物の亡国主義者だ。
2016/04/18(月) 09:57 | URL | 多摩の風 #-[ 編集]
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