「国民の生活が第一、自立と共生、政治の根本について多摩地区で議論する広場」

<みうらのま> 森ゆうこ名誉毀損裁判におもう。

 生活の党 前参議院議員 森ゆうこが一市民Tこと志岐武彦を名誉毀損で訴えた裁判が7月18日の午後、東京地裁で結審した。
 311なども経て、忘れられた感のある陸山会事件だけれど「日本版オリーブの木は、陸山会事件への評価を踏み絵にするべき。そうしないと、また簡単に分裂させられちゃう」と言い続けてきた身としては、本件のような場外乱闘も一応、ウォッチしてみた。

 まずは、かいつまんでコトの経緯を。
 最初は共に陸山会事件における第五検察審査会の疑惑に挑んでいた両者だが、捏造報告書がロシアのサーバーから漏洩し、その内容から、検察審査員がインチキ報告書にだまされた、と考え検察を追求する森氏に対して、志岐氏は別の仮説を考えた。つまり、第五検察審査会が架空(実際には開かれていない)であることがバレるのを怖れた最高裁が、故意に捏造報告書を漏洩させ、森氏に検察を追求をさせることで、矛先を最高裁から逸らせた、と。

 したがって志岐氏によれば、森氏は「最高裁追求を止めて、議決は検察の捏造報告書の誘導のせいにしてでも小沢氏の無罪判決が欲しかったのではないか」、森氏が最高裁と組んで(小沢氏の無罪判決と引換えに)疑惑を最高検から検察へと誘導したのでは?というストーリーになる。
 で、それは名誉毀損でしょ、と森氏が志岐氏を訴えたワケ。

 これに対して判決は、ブログは「事実の摘示ではなく」志岐氏個人の「意見ないし論評」「評価ないし意見」であって、これにより森氏の「社会適評価が低下したと認めることはできない」ので請求を棄却、となった。
 判決に記された3つのエントリーに対する個別の裁判所の解釈には「えー?」て部分もあるが、まあ、それは「(裁判官には)そう読めたんでしょ」てことなので問わない。
 それよりウォッチャーとして残念なのはブログが「事実」の摘示だったか否かを争う前に「事実の摘示ではなく」「評価ないし意見」なんだもん、という玄関前で決着してしまったことにある。

 どんな推論をブログで発表するのも自由だと思うけれど、それ相当の事実に基づかないと単なる中傷、名誉毀損の怖れがある。本件では土台となっている事実が「X氏に(『私が漏洩させた』と)聞いた」というもの(で、そこから「X氏は森前議員と平野貞夫のためなら何でもやるという感じの男だ」から「X氏が流したということは森前議員側が流したということだ」と発展する)。志岐氏がX氏から聞いたことを信じるのは自由なのだが、私はそこに簡単には同調できない。何を目的に(森前議員のためなら何でもやるという感じの)X氏はそれほどの国家機密を(森前議員を裏切ってまで)一市民のブロガーに漏らしたのだろうか。
 裁判報告会の動画で志岐氏は彼がX氏の話を信じる根拠を「ソフトの専門家だし、防衛庁や検察にも出入りしている」などと語っているが、霞ヶ関周辺にはその手の自称事情通は数多く棲息しているだろうし、信用する根拠としては弱い(てゆか「そんなんで信じちゃったの?」という「痛々しさ」さえ感じる)。そこで私の「評価ないし意見」としては、この老人がX氏を盲信しているか、盲信しているフリをしているように、どうしても思えてしまう。※1

 といった認識なので、裁判が玄関前で決着してしまい、X氏が裁判にまったく関与しなかった、というのが残念で仕方がない。
 もし(志岐氏がいう)X氏の証言が真実なら、森氏は機密資料を議員特権で入手し、流出させたことで、国家公務員法、刑事訴訟法、著作権法などに違反し、その内容からして週刊誌向けの大ニュースになる。この事実は志岐氏が追求する「最高裁の闇」を解明する一里塚にもなるはず。なので志岐氏には、今回の「ブログは森氏の社会的評価を低下させてはいない」てだけの勝訴に満足せず※2、今度は「論評」としてではなく、X氏を通じて、より実効性のある方法で真実を追求して欲しい。でないと本件は読者にとって、恒等式(Xという未知数にどんな値を代入しても成り立つ方程式)を弄んでいるようにしか見えない。

 ちなみに私自身は最高裁・森氏首謀説には与しないが、仮に森氏が機密資料を流出させたとしても、それ自体は尖閣ビデオを流出させた一色正春氏みたいなもんで、(刑事責任はあるとしても心情的には)称賛されても批難されることじゃない、て思ってる。検察官による報告書の捏造を知ったのに刑事責任を怖れて行動しないようなら、それこそ政治家の看板を掲げる資格なんか無い、とさえ思ってる。

 判決当日、開催された判決報告会(シンポジウム)では、福島原発告訴団の方が登壇している。疑惑の第五検察審査会で審議中ということであったが、本件は31日、勝俣恒久元会長ら元東電幹部3人に「起訴相当」と議決した。めでたい。




※1
志岐氏の説を妄想であると断定するつもりはないが、仮説に従えば最高裁は陰謀渦巻く霞ヶ関の頂点に君臨し、森氏はその組織と手を組んで検察庁を陥れる暗躍をした。それほどの大物議員の現状はどうだろう。今、森氏は小さな集会を各地で開き、支持者による小規模な新潟ツアーを組み、腹心の秘書は逗子の実家に戻り遠隔で仕事を継続していると聞く。志岐氏の仮説と森氏の現状との間には(少なくとも私には)埋められないギャップがある。

※2
今回の森氏の請求棄却は「志岐氏の仮説が裁判所に認められた」ということでは(決して)なく「そんくらの『意見』はブログに書いてもいいよ」ていうだけのこと。そこは誤解が無いようにしたい。

参考
判決文
http://goo.gl/KfGcey
別紙
http://goo.gl/2oCsi4
問題のブログのエントリー
http://civilopinions.main.jp/2013/07/729_1.html
http://civilopinions.main.jp/2013/08/811.html
http://civilopinions.main.jp/2013/08/817sapio8.html
判決報告会(動画)
http://goo.gl/TS0F3E
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コメント
No title
一市民Tさんの検察審査会架空疑惑追及バナシをネットで知ったときは頭が下がるなぁ~と思ったのですが、鳩山さんが小沢さんを道連れ辞任した謎が解けた!という記事を読んで(http://civilopinions.main.jp/2013/07/718.html)ずいぶん断定調で書いてるけどストーリーの繋ぎ目は推測じゃんか検審のほうもこんな調子で攻めてるんならずいぶん危なっかしいなぁと思って、その後この話題から距離を置いてました(^^;)

森さん余程腹に据えかねたのかなぁとお察ししますが、一個人に500万円(でしたっけ?)請求したのは世間のイメージ的に(スラップ裁判を連想させて)得策じゃなかったのでは、と残念に思います。

なんにせよ「敵」方が権益守るため小異を捨てまくって大同してるのに対して、コチラ側がこんなことで内輪ゲンカしている場合ではないと思うんですけどね…。
2014/08/12(火) 15:06 | URL | anndue #-[ 編集]
銀行に行ってびっくりです。
あまり公の場でこうしてかいたらおこる人もいるかもしれません。
今までずっとお金がなくて、不幸の人生を生きてきました。
でも、ある方法で私の人生は百八十度変わりました。
一生使い切れないほどのお金が振り込まれたんです。
不労所得が簡単にできるんです。
冷やかしじゃない人だけにすごいことを教えます。
もし知りたい人は、emi_himitu@yahoo.co.jpまでメールしてください。
禁断の秘密を連絡してくれた人だけに教えます。
2014/08/13(水) 21:04 | URL | aisaka #27Yb112I[ 編集]
No title
オイシイ話をわざわざ他人に教えてくれるなんて、世の中には親切な人がいるもんだ(笑)
2014/08/14(木) 10:12 | URL | anndue #-[ 編集]
X氏みたいに?(^^;;
2014/08/18(月) 23:34 | URL | みうら #LkZag.iM[ 編集]
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