「国民の生活が第一、自立と共生、政治の根本について多摩地区で議論する広場」

<みうらのま> 目的が孤独死すれば、手段が化けて出る

 DeNAの運営するサイト「WELQ」(ウェルク)が閉鎖になったニュースは、すでに旧聞に属する話なので詳細はこちらで省略する。

 SEO効果とはいえ、健康に関するキーワードの検索結果、最初のページは同サイトのリンクで埋め尽くされていた、というのだから、サイトの消滅は業界における大事件ではあるのだろう。
 何年か前、20年の人生を共にした愛猫が痙攣を起こして逝ってしまう夜、藁をもつかむ思いでネットを検索しまくった。あのとき、もし、検索結果が霊感商法まがいの「WELQ」のリンクで埋め尽くされていたら、と想像してしまうので、その悪質さは許しがたい。


 しかし、「人の褌で相撲を取る」というビジネスモデル自体は、インターネットの世界では古くからの王道。ヤフー・ニュースなどのニュースサイトはメディア各社の褌だし、「NAVERまとめ」などの「まとめサイト」は他人のツイートを褌として並べている。言ってしまえば、グーグルだって、巨大な中古の褌屋だ。


 情報発信には様々な経費、労力、リスクなどのコストが伴う。人や企業がネットで情報を公開する目的は多様だが、そのコストがパクる労力を下回ることは決してない。


 浅草の寄席で、こんな話を聞いたことがある。

 街道沿いに三軒並んだラーメン屋の一軒が「日本一うまいラーメン」というノボリを立てると、もう一軒が「世界一うまいラーメン」のノボリを立てた。すると最後の一軒が「入口はこちら」というノボリを立てました、と。


 成功した褌屋とラーメン屋は、目的を純化し、手段をメタレベルで案出している点が共通している。

 つまり、価値ある情報を創造するよりアクセス数を稼ぐことを、自分のラーメン屋のイメージ向上より来店客数を増やすことを、目的として達成手段を考えた。

 平たく言えば、「名より実を取る」てやつ。

 細かく言えば、目的を純化させることでパラダイムシフトが起こり、既存のルールが意味を失い、手段のメタレベル化が可能になり、これがルールとして演繹されると、自由で画期的、アナーキーで破壊的な手段として発現する、ということだ。


 以前、村上ファンドの社長が「金儲けは悪いことですか?」と熱く社会に訴えかけていた。

 慣習的には、善悪以前の問題として、「あまり大きな声で主張するのは憚られること」くらいの共通認識だった行為に対する目的を純化した彼の主張は、新時代の到来を告げる画期的宣言となった。

 なかよしのホリエモンは時間外取引や株式分割といった、自由で破壊的な手段により、お金儲けに成功し、(証券取引)法は混乱しながら彼を追いかけた。

 結果的に、村上氏が目的を純化(既存の暗黙のルールを変更)し、ホリエモンが手段を創造(既存の明文化されたルールを変更)したことになった。


 鳩山政権は「最低でも県外」の約束を果たせず退陣した。

 「努力したが約束を守れなかった」のと「守る気もなく守らなかった」ことは、残念ながら現象的には同じだ。鳩山内閣の屍のうえに菅・野田政権の消費税公約破棄が可能となり、民主党は55年体制から決別する国民の勇気と希望を打ち砕き、落選議員の屍を積み上げた。

 しかし、その後の4年間を振り返って見れば、民主党による最大の負の功績は、選挙の目的を純化させたことかもしれない。

 平たく言えば、「勝てば官軍」てやつ。

 細かく言えば、公約が選挙に勝つための釣り文句であることが認知され、政権奪取後は公約とは無関係に行政をもてあそぶことが、善悪を超えて国会のデファクト・スタンダード化することの嚆矢となった、ということだ。


 2012年の衆議院選挙で、自民党は脱原発とTPP断固反対を掲げていた。第二次安倍政権の誕生と同時に、公約の逆走を始めた安倍総理を倫理的に責めることは容易い。しかし、誰に彼を止めることが出来ただろうか。
 ポールシフト後の新世界を生きる彼らにとって、秘密保護法や安保法制について公約でほとんど言及しなかったことなど、「当たり前じゃん、書いたら勝てないもん」てなもんで、旧世界の慣習に生きる人達を希少種保護の精神で気遣い、優雅に包み隠すかもしれないが、本音はきっと遠からず、なはず。


 こんな話を思いついた。

 誰もが優勝トロフィーを目指して死力を尽くすマラソン大会、なぜか短距離走の選手が出場。スタートの号砲と同時に彼はトロフィーに向かって疾走した。









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<田吾作の声> 人手不足・過労自殺の本質   NO.167

 人手不足が深刻で、対策として外食産業では深夜業務を廃止する動きが広がっているという。企業努力の一環としては理解出来るが根本的な解決にはならないことは歴然としている。報道機関は小手先の対応策を伝えるだけで本質に目を向けようとしない。
 求人倍率は2.5倍強なのに完全失業率は約3%、完全失業者数は約200万人という統計がある。この相矛盾する事実をどう見るかで世の中を見る目も異なってくる。求人数に数えられるのは求職口を求めて絶えずハローワークに通う人で、何回通っても効果がないと諦めた人は対象にならない。このことは当人が働く意思がある者としてカウントされる要件となる。憲法27条は全ての国民に勤労の義務と権利をうたっているのだから、厳格に解釈すれば1年以上もハローワーク通いを強いられる人には国は救済義務があると考えるべきだ。
 求人と求職の矛盾を厚労省などは雇用のミスマッチだと訳の分からない言葉で煙に巻くいているが、企業や政府の結果責任を曖昧にする表現である。見えてくるのは企業が求人に高いスキルを求め、それ以下の者には低賃金を与え人件費を削るという狙いである。女性労働者の活用、高齢者雇用の推進、障害者雇用率の引き上げなどという考えは寄せ付けない。何よりも全ての人に生活権があるという発想など思いもつかないだろう。ここに憲法問題として国の出番がある筈だがシンゾウ政権はこうした姿勢だけは従来政権を踏襲し変える積りはない。
 大企業利益の増大政策と見返りの政治資金贈与で結ばれたシンゾウと経団連だがその補完に連合が登場する。政労会談と称して反労働者政策を承認する。困ったトライアングルだ。いつ迄もこうした理不尽さが続くか疑問だ。
(2016.12.24)

恥ずかしい従属国家の醜態      NO.166

 ロシアのプーチン大統領の訪日は大々的に報じられ様々な演出がなされた。終わってみたら、大山鳴動して鼠一匹の例えを地で行く成果ゼロの結果となった。与党幹部も不平を言う位だから総理シンゾウの権威は失墜した。欧米の反応が面白い。ウクライナ問題で一方的にウクライナを支持し対ロ経済制裁を行っているEU諸国は、制裁措置の延長を決め相反する日本の行動に不信感を強める。ロシアに近づくなと警鐘を鳴らすオバマのアメリカは、先の米大統領選でのサイバー攻撃はプーチンが指示したと名指しして反ロシア攻撃の手を緩めない。これらの反応自体はウクライナがロシアの被害者、アメリカは世界一のサイバー兵器被害者という勝手な理屈の上に成り立つ虚構だが、シンゾウへの批判であることは間違いない。
 要は筋道の通らないハチャメチャな日本外交だったということだ。成果と言えば(国民にとっては)来年早々の解散総選挙が出来なくなったこと位だろう。
 今回の報道の中で注目すべき点があったとすれば、プーチンが言及したかって1956年の日ソ交渉の中でアメリカの圧力で2島返還が台無しになったという歴史的事実が脚光を浴びたことだろう。戦後70年以上も固定化したという事実は領土問題など存在しないと理解すべきかも知れない。同じ敗戦国ドイツが戦後10年位の間に解決したことと対比すれば明瞭になる。悪戯に無駄な時間を費やした原因がアメリカにあったことを認識しなければ日本の外交は何事も上手く行く筈がない。
 ダレスに脅しに使われ「二島返還を合意すれば返さない」とされた沖縄は、名目上は復帰したものの相変わらず実質的なアメリカ統治下にある。その意味では日本だけが戦後は連続しているのだ。
(2016.12.21)

<みうらのま> 差別を憎む

 差別について書くのは勇気が要る。
 偽善者と呼ばれる覚悟か、加害者と呼ばれる覚悟、あるいはその両方が必要になるから。

 昨日、回転寿司を弟家族と食べているときに乾燥菊芋の話になり、その歯触りを説明しようとして、「えーと、なんだっけ、お菓子のアレ、シュガーじゃなく、ニガーじゃなく、そう、ヌガー!」と説明したら、弟が「こ、こんな所で」と慌てた様子。
 視線の先を追うと、通路を挟んだボックス席に黒人の母子。
 私の声が母親の耳に届いて、楽しいはずの外食が台無しになっているかも。そう考えると、穴があったら入りたい気持ちになった。
 帰宅して、カミさんに話をすると、ここぞとばかりに、私の言動の軽率さ、日常生活全般における配慮の不足、性格の冷淡さなどの厳しい指摘を受け、穴からはみ出たお尻をムチ打たれ、鷹の爪を擦り込まれてる気持ちになった。

 ああ、差別が憎い。
 差別を受けている人たちへの同情や義侠心ではなく、私は今、私の「好きに話す自由」を奪う差別が憎い。
 もちろん、単語に罪はない。差別語を差別的に使う奴らが悪いのだ。奴らを差別したい。ああ、私を差別主義者にしてしまう、差別語を差別的に使う奴らがホンットに憎たらしい。

 同じ日の東京新聞、「こちら特報部」のデスクメモを思い出した。
>差別は多数派の知性や偏見の産物だ
>多数派の学びは義務なのだ。
 牧記者ならではの説得力。異論はございません。学びだけでなく、公の場で発してはならぬ単語があり、それを守るのも当然、社会人の義務であります。十二分に反省し再発防止を心掛ける誓いを強調したうえで、論を進めます。

 ハラスメントの多様化が進んでいる。セクハラ、パワハラ、モラ(ル)ハラ、アル(コール)ハラ、アカ(デミック)ハラスメント、スモ(ーク)ハラ、スメ(ル)ハラ、等など。ラーメンをすする音はヌー(ドル)ハラなのだそう。
 差別やハラスメントを誘発する名詞の使用を避けるポリコレ(ポリティカル・コレクトネス)という言葉を最近、よく聞く。
 ビジネスマンをビジネスパーソン、障害者を障がい者、米国では「メリー・クリスマス」は(非キリスト教徒に抵抗感があるので)「ハッピー・ホリデーズ」ていうとか。
 人を傷つける攻撃的意図を持たない人にとっては、なんだか面倒で息苦しいな、と感じてる人も多いはず。だけど、相手は正論、黙して従うより他はない。
 そんな薄く広い、潜在的不満を熱源に利用して、石原都知事や橋下府知事やトランプ大統領が現れたのだとすれば、正論と戦う彼らが反知性の色彩を帯びるのは理の必然で、それを正論で批判しても鼻白むだけなのかもしれない。
 彼らの「最も有害なものはババァ」「集団買春は中国へのODA」「イスラム教徒は入国を拒否」という発言に、快哉を叫ぶ人が増えているとすればそれは、差別の対象やハラスメントの種類やポリコレワードの増加に比例している、と私は推測する。

 あらゆる差別やハラスメントに注意して、ポリコレワードを収集し、全方位的配慮のもと言葉を選んで発言する、なんて私にはムリ。かといって、沈黙できる性分でもなし。かくなる上は、えーい、知るもんかと開き直れば、石原や橋下やトランプの暴言を支持する人たちの列に加わることになってしまうのか。それを思うと、ひどく気が滅入る。

 差別にあたる言の葉を、集めて芋を焼いたなら、ほんのり甘い優越感と背骨も曲がるダイオキシン。
 ああ、唇に貼るホカロンがほしい。


韓国より問題は日本だ  NO.165

 韓国の朴大統領が辞任する流れが確実な情勢である。確かに隣国だから関心を持たねばならないだろうが、それにしてもマスコミ、特にテレビは国際報道に特化したのかと見紛うべき有様だ。その根底に韓国を蔑視した歪んだ姿勢を感じる。読売・産経などの右派は従軍慰安婦問題のお返しとばかり威勢がいいが、大統領が交代すれば北朝鮮寄りの政権が生まれ今まで以上に両国関係がぎくしゃくすることへの懸念はないのか、不思議だ。
 兎に角、今までも日本のマスコミは本来のフィールドである国内での政権批判(特に自公政権)はせずに、直接関係のない外国の政権批判は得意である。今となればアメリカの工作で始まった中東の春を大々的にもてはやし、イラクへの米軍の侵略行動を批判もせずに垂れ流すなどプロパガンダの役割まで買って出たのだからおぞましい。その結果中東は悲惨な状態が今も続いている。要は、時の権力をチェックするというメディアの初歩的任務を果たしていないのだ。
 韓国のマスコミが反朴で徹底するのは良い。日本のマスコミはシンゾウを批判せずしてしたり顔は出来ない筈だ。アメリカに脅され日本の国柄を投げ捨てて対米従属精神でTPP推進にまっしぐら突っ込んだ揚げ句、アメリカの政権交代で梯子を外され世界中の笑いものになっている日本、だのにそれを見逃す。ただ国の借金を増やしただけのアベノミクスとやらの欺瞞的な経済政策の破綻は明確なのに追及もしない。一方で国民生活の困窮化が深刻化しているのにそれも知らぬ顔。
 そう言えば、3・11以降の反原発への行動を無視し続けたのも日本のマスコミだった。ところが反朴の韓国のデモは最大限に取り上げるのだから空いた口が塞がらない。
(2016.12.7)
プロフィール

日本一新の会 (多摩出張所)

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よろしくお願い致します。

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