「国民の生活が第一、自立と共生、政治の根本について多摩地区で議論する広場」

<田吾作の声> イギリスと日本の選択   NO.142

 イギリスがEUからの離脱を決めた国民投票は世界中の関心を集めた。現地BBCの開票特別番組をそのまま同時中継しているテレビ局もあった。離脱そのものの是非はさておき、同時期に国政選挙を実地している日本の現状と照らすと考えさせられる点が多い。
 重要な国の方向を国民一人ひとりの意思を通して決めたことが何をおいても素晴らしい。勿論この点には異論もあるだろう。投票率6割が民意か、その半数(つまり全体の3割強の少数)で決めるのが総意になるのか、など。民主主義は誰もが十分には満足できなくとも、誰もが不十分であっても納得できるものと解釈すれば、結果は反対派でも受け入れざるを得ないのではないか。問題から逃げることなく清く選挙を決断したキャメロン首相は間違いなく政治家である。
 一方、東方の最果ての国の状況は最悪である。嘘も方便と国民に耳障りのいい公約を羅列し本音は隠し通し、選挙に勝てば態度を豹変して民意は支持したから何でも出来ると強引な政治を進めるだろう。多数決の原理を大義名分として。今度の参議院選の結果次第では、総理シンゾウが憲法改悪を進めることは間違いない状況である。これ迄解釈憲法でその精神を次々に破ってきた卑怯者の前科が選挙後の事態を予測させる。
 シンゾウが憲法改悪に必要な絶対多数を占める可能性は高いという。自公政治に批判的な国民世論であっても、原発だけは許せない層を新党改革が、公共事業を懐かしむ層は日本のこころが、地方分権に共感する層はおおさか維新が各々一部ではあってもむしり取り、その議席は改憲自公勢力に収斂されるからだ。
 正面から憲法改正の是非を問わずになし崩し的に進めようとするペテンを許してはならない。
(2016.6.28)

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<田吾作の声> 出来ることをやるしかない  NO.141

 参議院選が始まったが盛り上がりに欠けるようだ。従来から感じているが、2009年の総選挙での民主党政権誕生時の熱気がその後の国政選挙で失われ今もその傾向は変わらない。その時の挫折の傷はトラウマになっている。同じ党内でありながら冤罪事件を自公や検察・財界・米国の尻馬にのって小沢一郎叩きに同調した野田・前原などが依然として政界に残り、野党共闘の要でもある統一名簿作りを潰したことなどが個人的には治癒出来ない理由となっている。
 選挙本番になり国民を馬鹿にしたシンゾウの顔がテレビに再三顔を出し一層気分を滅入らせる。最大の争点は経済政策だからアベノミクスを推し進めると力説する。絶対に失敗を認めない永続敗戦論者は健在である。「平和の党」を名乗りバンザメ公明党もアベノミクス継続を主張し追従する。シンゾウは過去の国政選挙でも国民の関心が生活にあることを逆手に取り、経済再生デフレ脱却を前面に掲げ勝利すると、途端に公約は支持されたと強弁し特定秘密法や安保法制の成立を強引に行った。誰にでも耳障りの良い経済政策を餌に票を釣り上げると、後は勝手に進める目くらまし戦法である。「アベノミクス解散」の結果は輸出主体の大企業の収益は大幅増、投資家は我が世の春を謳歌したが、長時間労働と低賃金で勤労者の生活は厳しくなり不安定な非正規労働者が多数となり国の将来像が描けない有様だ。相対的に恵まれている筈の高年齢者は年金が収奪の対象とされ脅かされている。絶望したプチインテリは「丸山眞男をひっぱたきたい。希望は戦争」などと口走る。まともだと思われた作家が橋下の党から出馬するという不可解な現象も起きている。
 絶望に止まっている暇はない。
                      (2016.6.24)

<田吾作の声> エリートがいなくなった日本  NO.140

 舛添都知事の辞任は後味の悪いものだった。与党の自公が不信任案を提出することが決め手となったようだ。辞めることは当然にしても、予定された集中審議は中止となり、知事は記者会見も行わず真相を伏せて退庁した訳だから、都民の一人として怒りは大きい。辞任の条件が問題究明につながるそれ等の場を設定しないことで、受け入れない場合は議会を解散すると開き直ったからだとの情報が出ている。この結果、銭ゲバはボーナス、退職金を規定通り受け取ることが出来た。
 今回の問題で浮き彫りになった政治資金規正法の出鱈目さが有耶無耶になったし、自公が終始参議院選への影響を恐れ抜本究明から逃げ回ったことを忘れてはならない。党の都合で政治を動かすことも多数派の特権らしい。現在の政権党を選挙で選んだのは国民だからこんな場面でもツケが回ってくる。
 ところでマスゾエ氏は東大法学部の出身という所謂我が国の最高エリートである。本人はしかも東大に残り助教授まで務めた後、政界に転身し大臣までなるという絵に描いたような出世階段を上りつめ都知事になるという華やかな経歴を誇っている。元妻も国会議員で、東大出身者でも法学部以外の者の価値は認めない鼻持ちならない人物で有名だが、似たもの同士のカップルであったことは間違いない。何故別れたかは判らない。
 近代日本を牽引してきた指導層に東大法学部出身者が多いのは事実だろう。思想やイデオロギーの違いはあってもその能力は認めざるを得ない。ところが近年では彼らがエリートでなくなり世俗的になった。要は理念よりもカネ、理想よりも現世利益を優先する輩が余りに目立つのだ。ここにも日本国の退化現象が見られる。
(2016.6.20)

 

<anndueの瀉> 今も「小沢は政治とカネ」と思っている人たちに

 マスコミ報道を見て「あれだけ騒がれてるしオザワは悪い奴なんだろ」というイメージをお持ちの世の方々向けに「お時間取らせません一度お読みください」的な簡潔な解説を書きたいと以前から思いつつ、モノグサで早幾歳…。最近の志位さんとの意気投合ぶりを見て左派の小沢アレルギーも少し緩和したかも?との淡い期待もあり、今更ながら重すぎる腰を上げました(^^;)。

 2009年3月、特捜検察が【西松建設事件】に着手する。
 西松建設がOBにダミーの政治団体を作らせ、小沢氏に迂回献金していた疑いがあるとし(企業からの献金は、政党に対してはOKだが、政治家個人に対してはNGなため)、実質は西松建設からの献金と知りながらダミー団体から貰ったと政治資金収支報告書に「虚偽の」記載をしたのは政治資金規正法違反だ!と小沢氏秘書の大久保隆規氏が逮捕・起訴された。

 そもそも政治資金規正法は、規【制】法ではなく規【正】法で、書き方間違えたら修正申告してくれればOK、程度が本来の趣旨で(所管する総務省に一般の方が直接問い合わせた際も同様の回答だったそう)逮捕までされるのは異様。しかも政権交代が確実視される総選挙間近で、総理になる予定の野党党首を狙うとは。
 なお、この「ダミー団体」から同様に献金を受けていた政治家は寧ろ自民党に沢山いたがお咎めなしで、当時の内閣官房副長官・漆間巌氏(元・警察庁長官!)は、マスコミとのオフレコ懇談で「自民党に及ぶことは絶対ない」と言ったそう。
 小沢氏は会見で「西松建設だと知っていたのなら、党として献金を受け取っていた。党として受け取れば合法なのだから、敢えて違法になる形にして受け取る理由がない」と至極尤もなコメントしたそう。なお政治資金収支報告書に1円単位で全て、公表義務のないもの含め記載した国会議員は、小沢氏と、同じく『国策捜査』に嵌められた鈴木宗男氏の二人だけらしい。

 というそもそも何ソレなハナシなうえ、2010年1月13日の第2回公判では検察側(!)証人の西松建設の元総務部長までが「政治団体は実態がありダミーではなかった」旨の証言をしてしまう。
 窮地に立たされた検察は、なんと2日後の1月15日に小沢事務所の元秘書、大久保隆規・石川知裕・池田光智の3氏を逮捕、新たに【陸山会事件】に着手し「今までの訴えはナーシ、やっぱコッチ」とばかり『訴因変更』という驚くべき禁じ手を使う。 

 この陸山会事件もマスコミでいろいろ報じられましたが、実際に起訴された内容は、脱税や贈収賄・闇献金などではなく(世間の多くがそう勘違いしているのでは)、西松建設事件同様に政治資金収支報告書の「虚偽記載」についてで

 ①陸山会(小沢氏の資金管理団体)による土地購入用に、小沢氏が個人として用立てた4億円の流れ(本人個人と本人政治団体との間の内輪の資金移動にすぎないが…)を、報告書に記載すべき。

 ②土地の取得日を、登記完了日(2005年1月7日)ではなく、売主に代金を支払った仮登記日(2004年10月29日)にすべき(いわゆる「期ズレ」)。

というだけのハナシ…(-_-;)。

 ①については、単なる「預り金」だから記載不要との意見があり(植草一秀センセほか)、また②については登記完了日の記載でOKと会計学の専門家が法廷で証言しています。よしんば間違いだったとしても、本来修正すれば済む話でしょーと。

 ところで、世間的に小沢氏の「政治とカネ」といえば真っ先に【水谷建設からの5000万円の裏献金受領疑惑】ではないでしょうか。検察としてもコッチが主目標で①②はそのための「別件逮捕」だったのでしょうが結局立件・起訴できず「大山鳴動して鼠一匹」な裁判に。しかし検察は「虚偽記載はこの裏献金を隠すためだ」と公判で(立件できなかったクセに性懲りもなく)主張し、マスコミがそれを取り上げる毎度の連係プレー。
 なお、裏金を渡したという水谷建設・川村元社長の証言は、現金授受の場面が非現実的で(ホテルのロビーという公の場所で5000万円もの現金が入った紙袋を秘書に渡し、しかも秘書の顔は覚えていないナンテ)また他の水谷建設関係者(会長や運転手)の証言と照らしても辻褄が合わないなど全く信憑性がなく、川村氏本人が着服したのではという説もある。

 当初起訴されたのは秘書3人のみで、小沢氏本人は嫌疑不十分で不起訴でしたが、とある市民団体(内実はアノ「在特会」の桜井誠氏)が検察審査会に審査申し立てを行い、「強制起訴」される羽目になる(検察審査会は、国民の中からくじで11人が選ばれ検察の仕事ぶりをチェックする。この制度が本来想定しているのは、例えば役人など検察の「身内」の事件で、充分立件可能なのに手心を加え不起訴にしたのでは、といったケースでは?)。なお審査の過程で、田代政弘特捜検事が捜査報告書を小沢氏側に不利な内容に捏造して審査会に事件を説明(し起訴議決に誘導)したという、信じがたい犯罪行為が発覚する。

 公判が進み、こりゃ無罪判決出るでしょ普通…との大方の予想にもかかわらず、東京地裁の登石郁朗判事は明確な根拠がないのに「そういうこともあると推認できる」てなテキトーさで秘書3人に有罪判決を出してしまう。しかも本題ではない水谷建設の裏金疑惑まで「事実認定」する(そしてまたマスコミが飛びつく)始末。さすが第一審の有罪率が99%以上で「日本の刑事司法は中世並み」と国連の会議で言われてしまう国、ニッポン。「国策捜査」だから尚更ですネ。

 そんな異常な裁判でも、小沢氏本人は無罪だった。ヤル気満々の特捜があれだけ強制捜査しても立件できず、強制起訴されて裁判所で審議してもやっぱり無罪なんだから、こんな「真っ白」な政治家他にいる?「説明責任」は勝手に「事件」を作った検察のほうに言ってよねー、というハナシ。

この事件の細かいツッコミどころについて、畏兄みうらさんの論考もご参考までに。
「(2013年夏休み自由研究)ここがヘンでね? 陸山会事件」 http://www.geocities.jp/kgh04043/rzk/

拙文お読みいただき、ありがとうございました!m(_ _)m

<みうらのま> 名より実を取る総理の品格

 みなさん、「気をつけよう、甘い言葉と民進党」であります。だまされてはいけません。

 なんとも悲しくなる、知性と品性の欠片も感じられない中傷ではある。
 これが日本の総理大臣の言葉か、と嘆く気持ちは痛いほど、わかるのだけれど。

 もしも、これがD社の長年の市場調査に基づく高度な戦略的発言だとしたら、どうだろうか。
 総理の人間性を嘆く人たちが仮に有権者の2割程度だとして、彼らが一人につきマイナス2票を持つわけではない。
 「総理が交通標語をもじったジョークを言った」と笑う人たちも、それに釣られて何となく笑ってしまう人もまた、同じ一票を持っているのだ。2割の人たちの評価がどれほど下がっても、彼らを一人でも多く取り込むことができれば、それは合理的な発言には違いない。
 そんな人達がこの国に如何ほど住んでいるのか?それについて、最も豊富なデータを持っているのがD社だ。

 岡田克也代表は目を三角にして怒るより、「気をつけよう、日本会議の改憲案」と応じればよかったと思う。
 報道が返句をどう扱うか、見てみたかった。
 もし、育ちの良さから下劣な中傷合戦に応じることに抵抗を感じたのであれば、彼に上の可能性を教えてあげたい。

<田吾作の声> イチローの原点   NO.139


 大リーグでのイチローの活躍が連日マスコミを賑わす。メジャー史上30人目の3000本安打にあと何本、日米通算安打数でピート・ローズの最多記録4256まで何本で並ぶという解説がすっかりお馴染みになった。一プロ野球選手がこれ程までに注目されるのは、彼を見る側の様々な思いや要素が重なっているためと思われる。一般的には世知辛く行き辛い時代に、世事を超越したかのごとき彼の一心不乱の生き方に共鳴する者が多いというのも理由だろう。スポーツが立場を超えて好まれる要因でもあるが、彼は決して没政治的人間でもなさそうだ。舛添都知事の言葉を借りて自らの活動を、「第三者の厳しい目で判断して欲しい」と記者にコメントしたのは秀逸である。
 イチローへの称賛で必ず出てくるのは今年42歳という年齢を感じさせない健康な肉体についてだろう。彼は強靭な体を維持するために、試合前のストレッチや試合後の疲れた体の手入れ(ケア)は欠かさないという事が知られている。その成果で格闘技でもある球界でケガを全くしていないのは驚異でさえある。ルーティン化した日常生活は全てが野球中心に動いているという。ここから出てくる彼の人生訓は、全てを自らの努力に原点を求め決して忘れず日々実践すること、だと勝手に解釈したい。
 たかが野球選手、されど野球選手イチローと言いたい。誰もが成功という果実を手に入れることは不可能だが、努力もしない人間が多いのも事実だ。球界を見渡しても彼以上の努力を続けている者などいないことを見ても明らかだ。
 年齢や肉体の限界に負けず一歩でも個人的目標の達成を目指している中高年の星だと思っている。暫く大リーグから目が離せない。
(2016.6.12)

<anndueの瀉> 「渡なべ浩一郎と語る会」レポート

 選挙も近づいてきたので、地元(衆院東京19区)でご活動されている生活の党と山本太郎と仲間たちの渡なべ浩一郎さん(ややこしい笑)の集会に行ってみました。

 国政での野党共闘に向け率先して範を垂れるというお考えでしょうか、地域の所謂革新系・市民活動系の方々と交流されているご様子。「市民活動と政治活動の違いは権力を持たずにやるか持ってやるか」フムフム「自分は権力のほう(政治活動)ばかりで市民活動は殆ど経験がなかったのでいま大変勉強になっている」ナルホドぉ。生活者ネットの小川ひろみ元・国立市議(生活者ネットは前回市議選で3人擁立したら票が分散し全員落選、残念でした…)も応援にお越しで渡辺さんの人柄に信頼を寄せているご様子。
 渡辺さん何度か小沢さんについても言及していたが、この人が評価するんだから小沢一郎も信頼できる人なのかも…と左派の方々の小沢アレルギー(食わず嫌い的な…)が解消していくといいなぁ。私自身が左派から小沢シンパになったクチなので尚更。

 参院選東京選挙区では生活の党は候補者立てず社民党の増山麗奈さんを応援するということで増山さんもご来場しご挨拶されていた。過去の「過激」なご活動がアンチから取り沙汰されているが跳ね返して当選してもらいたい。確かに「マジメ」な人たちには刺激・抵抗が強いかもしれないけど今回の立候補が功名心などではなく世の中を変えていきたいという気持ちは伝わるし、優等生タイプは前例のない事態が苦手だったり矢面に立ち批判されることが苦手で失敗しても誤魔化し隠そうとして取り繕いや言い逃れの嘘や責任転嫁して余計に迷惑をかけることが往々にあるので、様々なご経験をされ公の場で自分を曝してご活動されてきた方の肚の据わり方に政治家の資質アリとヲイラは期待してます。選挙の際はビラのポスティング程度はお手伝いできるかな、今度社民党に聞いてみようっと。

 後半のパネルディスカッション(と言いつつ各人のご挨拶程度でほぼ時間切れでしたが^^;)で進行役の元・民主党政策秘書の篠原さんなる方が「消費増税などの民主党政権の公約違反をよしとせず、小沢グループより先に離党し筋を通したのが渡辺さん」と仰っていた。

 今回の会合、ダブル選はなくなったが衆院19区の野党統一候補のことも見据えてのプチ狼煙的な意味合いもあったのでしょうか。ジャーナリスト・社民党の田中稔氏も増山氏も個人としては信義と友情で渡辺さんを応援しますと仰っていたが、現段階では過去の得票実績で末松氏が有力なんだろうなぁ。パネルディスカッションの登壇者も仰っていたが渡辺さんは政治家にありがちなギラギラした立ち振る舞いが全然なく、飾り気なく自然体で誠実な方と思います。派手なパフォーマンスをなさらないので渡辺フィーバー・渡辺旋風といった一気の盛り上がりはなかなか期待できず(恐縮です^^;)今後左派はじめ支持が地道に広がって状況が変わっていくことを期待。

 ホームページ(http://watanabe-koichiro.jp/)を頻繁に更新するとかメール配信などでもっとご活動状況をアピールすればいいのに…と思ったのでじゃ代わりにとご報告した次第でした。

<みうらのま> 「日本会議の研究」を読んでビビる。

 話題の「日本会議の研究」を読んだ。
 後半部分で著者は苦心の調査の末、日本会議のラスボス「安東巌」に言及できたことを喜んでいるのだけれど、私は出だし部分の記述、あらゆる宗教団体が日本会議の理念に賛同しているという部分に正直、ビビった。
 こりゃ、強敵だわ、と。

 隠然とした支配力に対しては、組織構造や運動内容を暴きだすこと自体が有効なのは間違いなく、著者の仕事に対しては拍手を惜しまない。「安東巌」への言及がピラミッドの頂点だとすれば、最底辺を構成する集団的エネルギーの源泉は、多くの宗教が共有している敵意であり、その対象は「現代」そのもの、ではなかろうか。

 誰にでも宗教的な部分があるように、誰にでも「現代」への抵抗がある。
 とくにグローバリズムという、容赦なく慣習や伝統を破壊する合理主義の怪物が世界を跋扈しだしてからは、未来への不安や過去への郷愁を抱く人は多いはず。
 日本会議が潜在的な現代へのルサンチマンを熱源とするならば、誰もが多かれ少なかれ、日本会議と理念を共有していることになる。

 先日、平野先生は高知のシンポジウムで昭和49年の靖国神社法案の舞台裏に触れた。ずいぶん危ない話なので詳細は書かないが、靖国神社の国家管理化には戊辰戦争の戦没者を残らず祀ることを条件づけた、という。
 故郷、高知の空気が弁舌にアクセルを踏ませたのかもしれないが、今、平野先生がこれを語ることには、確かな必然性を感じる。
 昨年、「これからはもう、政治運動ではダメだ。文化運動でなければ。」と言い出して以来、国民の集団無意識が平野先生に語らせているのではないか、と思うことが頻繁にある。
 安倍政権の背後霊は、狭義の政治批判で片付く相手ではないことを洞察されているのだと推測する。

 創価学会でさえ、90年近い歴史があるのだ。150年程度の靖国神社も新興宗教ではないか。ただ、一世を風靡して多くの人がそれを信じて亡くなったため、そう考えるには辛すぎる人が大勢いるだけのこと。当時の世界情勢と国家神道とを切り離して相対化しない限り、分析は成り立っても、反省は成り立たないんだと思う。
 存在しなかった過去を自分勝手に創りあげて、古き良き時代と懐かしむのは勝手だけれど、集団的熱狂に包まれたレミングの行進のような十数年に向けて時計を巻き戻そうとするのは、アタマが狂ってる。

 明治維新にしろ、太平洋戦争にしろ、原発事故にしろ、命と言葉を蔑ろにしながら、事実と責任を曖昧にして記憶から消し去ろうとする私達の在り方が、1000兆円の借金よりも大きなツケとなって、私達や、私達の子孫に重く大きく、のしかかる。







<田吾作の声> 露呈したアベノミス  NO.138

 安倍晋三という人物の姑息さスケールの小ささを骨身に感じた伊勢志摩サミットだった。彼が自国開催の機会などめったにないサミットを政治的に利用することは政治家としては当然かも知れない。しかし政策の誤りを糊塗し牽強付会にも黒を白と言いくるめるやり方には、流石にサミット首脳陣も呆れ果てたようだ。今の世界経済情勢はリーマンショック時に似ているとして各国が一致して財政出動をすべきだというシンゾウの提案に、「貴方は経済を解っているの?自らの選挙での人気取りに我々を利用する気?」というのがヨーロッパの首脳の反応だった。
 アベノミクスと称して異次元の経済政策を標榜して登場以来、彼は円高誘導・財政出動を繰り返し推進してきた。多額の年金資金まで投機市場に投入し株式相場は釣り上げられ、利益を漁る世界中のヘッジファンドや株式投資家だけが利益を貪っただけに終わった。残ったのは空前の貧富の格差、雇用不安、将来不安だけである。アベノミクスの失敗でありアベノミスは歴然としているのに、シンゾウは飽く迄も認めず、アベノミクスが上手くいかないのはリーマン級の世界危機のためであると責任回避を図ったのだから真面な者なら怒るだろう。少なくともこうした詭弁を了とする自公や維新の議員の馬鹿さ加減には呆れるし、日本の政治がとんでもないレベルであることを世界に発信し露呈したことは国民として恥ずかしい。
 ペテン工作に失敗したシンゾウは目論んだ衆議院解散による衆参同時選を断念し、消費増税の延期で国民の人気取りを図る道に転換せざるを得なくなった。さすが敗戦さえ認めない永続敗戦論者の面目躍如である。往生際の悪さは爺様譲りだ。
(2016.6.3)
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日本一新の会 (多摩出張所)

Author:日本一新の会 (多摩出張所)
<特別寄稿を募集致します>
当出張所では、安保法案成立に伴い「平時はブログを開設するほどではないけれど、今回だけは黙っていられない」というあなた様の原稿を
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