「国民の生活が第一、自立と共生、政治の根本について多摩地区で議論する広場」

<田吾作の声>  虚実で煙に巻く     NO.229

 トランプはG7サミットでも鼻つまみ者だ。先進国クラブの中心であるべきなのにルールを認めない、全てアメリカファーストの判断基準で行動するから軋轢を繰り返す。カナダ会議での一枚の写真ほど現在の国際社会の状況を象徴するものはないと感心した。メルケルなどの首脳が椅子に座るトランプに迫っているもので我がシンゾウは困惑した顔でメルケルを見つめている。
 会議の場では言いたい放題のトランプに各国が反発したと伝えられたがシンゾウの意見は特別見られない。要は日本として建前はWTO体制を壊すような動きに反対だが、本音はアメリカファーストでは人後に落ちないため困惑の表情になったと理解すべきだろう。かくて国際舞台での日本の地位はますます軽くる。この程度の御仁を「アメリカ大統領とさしで話せる稀有な存在」と持ちげてみせる自公幹部の頭の中を覗いてみたいものだ。
 トランプが政敵だったヒラリーや民主党を事ある度に口汚く罵ることを何度も目にした。演説の流れや文脈からは繋がらないのに突然、ヒラリーや民主党への品の無い批判が飛び出す。教養・礼儀に欠けたネクタイをつけた無頼漢だと思う。育ちの良くない東部エスタブリッシュメント嫌いの小生からみても。
 ところが彼と同じ同類項が身近に居ると気付いた。それは我がシンゾウである。国会での答弁では(質問者が旧民主党関係者であれば特に)、民主党の政策批判を自らの実績と照らして幾度となく繰り返す。時には以前の自民党政権時の政策も民主党の方針であったかのようなデマも交えてだから意図的である。
 更に共通するのは真実をフェイクと一笑し、一方では自ら虚偽の事実を繰り返すことだ。虚実交えての話術で民を振り回す。
(2018.6.20)
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<田吾作の声> 浮かび上がる戦後日本のツケ NO.228

 米朝首脳会談のニュースがマスコミを席捲している。概して成果に関しては懐疑的な論評が多いが、それは彼らが既存秩序の一翼を担う立場からすれば仕方がないとも言える。ただ鎖国状態で牙だけを磨いてきた金正恩を外交の舞台に引きずり出したのがトランプであったこと、この二人の狂人に世界が注目せざるを得なかったことに現実政治の面白さを感じる。
 今回の会談で感じたことが3点ある。一つは焦点であった非核化だが、朝鮮の核廃棄については論評するが欧米やイスラエルなどの保有について是認する理不尽さは変わらない。公然たる非対称の論理をかざすものに堂々と民主主義を語る資格はない。
 二つ目は日本の拉致問題がアメリカにとっては数あるカードの一つとして使われただけで何らの進展もなかったことだ。「正恩と解決しなければ」とのシンゾウの弁が、空しく響く。人権問題をアメリカに丸投げし圧力だけに頼ってきた自主外交の不在が露呈した。
 三番目は戦後日本政治の負のツケを覚悟しなければならなくなったということだ。日本の見せかけの復興と繁栄は我が国の地政学的な立場があったからで、東西対決の中で朝鮮半島での冷戦を隠れ蓑にした平和であったことを思い起こすべきだ。この間、日本はひたすらアメリカにひれ伏すだけで自主的に戦後処理も含め歴史的な総括を避けてきた。多少の想像力を持てば朝鮮半島でどのような形であれ平和が実現すれば、今度は日本がアメリカにとって対中国の最前線となり一層の軍事力強化を強いられることは不可避だ。勿論、財界人が当てにする朝鮮復興特需からは排除されるし、軍事産業だけが潤うことになる。
 北東アジアの激変下で戦後日本の財産が消失していることに気づく。
(2018.6.13)

<田吾作の声> 脚下照顧  NO.227

 FIFAワールドカップ・ロシア大会を目前にした親善試合で日本はガーナに完敗した。この結果はサッカーファンにロシア大会での不幸な行方を予感させた。4月に前任者であるハリルホジッチの後任監督となった西野朗の表情は暗かった。当然ながら不甲斐ない結果に場内から激しい抗議の声があがった。
 本番まで3か月を切った時期に監督を解任したサッカー協会の理由は、成績不振だがその要因が選手とのコミュニケーション不足にあるとした。そして1%でもW杯で勝つための可能性にかけるとし後任には技術委員長としてハリルを補佐してきた西野を充てたという訳だ。
 解任に納得しないハリルは協会に抗議し裁判に訴えた。公式謝罪と1円の慰謝料を求める彼の真意は「事件」の真実の究明と自身の名誉回復である。礼節を忘れた日本の仕打ちに対する怒りが読み取れる。
 前回ブラジル大会直後からハリルに全面委任してきたのに本番直前になっての解任行為は、日本人の他人に任せきれない往生際の悪さを露呈しただけでなく目先の利に走り長期的な戦略的思考が欠如していることを物語っている。
 Wカップ参加選手が発表されたが主要メンバーは従来までと同じで新味は見られない。ベテランと呼べば格好良いが能力的には盛りを過ぎた選手に1%を託すというのだから完全に後ろ向きの思考だ。そういえば本田等5人が解任の直訴メールを田島会長に送ったことが事件の発端だという話も出回っている。
 改めて日本が属するH組のFIFAランキングを調べると、コロンビア16位、ポーランド10位、セネガル28位、日本は60位だ。因みにガーナは50位というから日本はW杯に参加することにこそ意義があると見るべきだろう。汝自身を知れ!
(2018.5.31)

<田吾作の声> アメフト問題の根底    NO.226

 日大アメフト部選手による反則行為は、スポーツ界だけでなく社会的に衝撃を与えている。一歩間違えば殺人にも繋がる暴力事件だから当然の反応だろう。日常生活をおくりスポーツを楽しむのにもルールがあることで誰もが安心を担保できる。
 勝つためには手段を選ばずという勝利至上主義の考えが、ルール違反や暴力容認にまで発展したということだろう。そこには命令と服従を絶対視する人間性の否定の考えが根底にある。正に戦前の天皇制軍国主義の思想と相通じるものだ。その思想は根性論に凝縮され、戦後も日本社会全体に広く受け継がれ特にスポーツ界に強く根付いていた。ちなみに前時代的ではあっても封建遺制ではないのは江戸時代が意外と人命尊重の社会だったことによる。今年で150周年を迎えた薩長維新による近代化が生んだ負の遺産とも言える。
 この異常な考えが人命さえ無視する特高精神を生み、非科学的な竹槍で空襲を防ぐなどという悲喜劇を生んだことと同根である。戦後民主主義などと表面的な言葉で酔っている間にも綿々と危険思想は生き続けてきたと言える。
 今回の事件で日大の悪質な体質が明らかになったのも衝撃だった。全共闘運動の中心を担った日大だがその蜂起のきっかけは学内での民主主義を認めない当局の圧制への抗議だった。有名な全学規模での大衆団交もあり経営陣が退陣し民主化された筈だった。当時当局の指示の下、同じ日大生を暴力で潰そうと動いたのが体育会系学生だった。その時の中心人物が今は権力を握り支配し続けていることが判った。理事長は相撲部監督を長く務めた田中某氏であり、今回の事件の黒幕内田某常務はアメフト部の前監督で次期有力理事長候補だという。
 政界も似ている。
(2018.5.24)

<田吾作の声> 西欧的価値観の終わり  NO.225

 死者の数が60人を超えたという。石を投げるしか抗議の術を持たないパレスチナ人がイスラエル兵によって殺される。国連では緊急安保理事会が開かれイスラエルへの抗議と即時武力停止が提案されるが、アメリカの拒否権で決議できずイスラエルの暴力は是認される。愚かで理不尽なこのような行為を何回繰り返せばいいのか。
 ナチスのユダヤ人虐殺という歴史がトラウマとなった西欧諸国は、現在進行しているイスラエルによるナチスと変わらない残虐行為に結果的に目を瞑る。批判すると反ユダヤ主義者とのレッテル貼りを恐れるからだ。
 ナチスドイツと戦った英仏はユダヤ資本を引き出すため建国支援を約束した。大戦後植民地であったパレスチナへのユダヤ人移住を認めたことから紛争は始まった。建国後はアメリカがイスラエルの後ろ盾となり、パレスチナ人への土地や権利の収奪を擁護してきた。その結果、パレスチナはユダヤ人にとっては天国となってもパレスチナ人には地獄であり生きる希望さえ見出せないアウシェビッツと化した。
 イスラム教徒にとっても精神的聖都であるエルサレムへのアメリカ大使館移転は、物質的には飢餓状態のパレスチナ人にとって僅かに残された心さえ踏みにじる蛮行で傷の深さは計り知れない。何人も侵されない心が生きるための強い支えになっている。宗教者でなくともこうした心理は容易に理解できる筈だ。
 今回は欧州と同じ歩調をとっている日本だが、かっての中立的立場は放棄し核兵器保有国イスラエルと相互技術協定を結び武器開発に寄与するなど関係を深めている。
 西欧中心の歴史観、植民地主義の遺物とも重なる民族差別思想、カネとモノを重視する価値観など近代そのものが問われている。
(2018.5.18)
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日本一新の会 (多摩出張所)

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