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                        「国民の生活が第一、自立と共生、政治の根本について多摩地区で議論する広場」

<みうらのま> カエルとドジョウの逆コース

 水はその本質を変えずに、固い氷になったり、柔い水になったり。
 人も同様、政治に無関心を決め込み、語る人からはそっと距離を置いていた人が、最近になって急に国際政治(といっても限定されたテーマ)を語り始めるのを目にする。
 私はこの現象を「茹でガエルの地獄鍋」と呼んでいる。安倍政権による暴政の数々に「なにを騒いでいるの?」と冷笑を浮かべていた人(茹でガエル)たちが、隣国の政治への中傷を隠さず口にするよう豹変したのは、環境の変化に過ぎずその本質に変わりはない。隣国への中傷こそが愛国の証とばかりに口汚さを増す様は、ドジョウが我先にと豆腐の中心を目指す地獄鍋を想起させる。

 氷から水、水から蒸気。冷笑が中傷、中傷がヘイトに変わっても、当人に自覚はないだろう。戦後の平和憲法の理念から知らぬ間に歩んでいた逆コースを、どれほどの人が自覚していたか。
 思い返せばバブル崩壊後、小泉政権による「構造改革」で謳われた「市場から退出すべきは退出させる」といった勇ましいスローガンは、狙いを定めた銀行を容赦なくハゲタカに差し出す金融政策の強権により官の威力を知らしめ、「官から民へ」の逆コースをたどった部分もありゃしないか。

 20年度からの大学無償化に向けて教育行政の変遷を調べていた友人が興奮して訪ねてきた。
 曰く、大学淘汰時代を前に00年代の政策や答申は、学生が大学を選択する際の(財務状況などを含む)公正で客観的な評価の公開が目的だった。それが10年代に入ると、評価指標が補助金と結びつき、同時に「英文学部は英語での観光案内」、「経営学部は弥生会計ソフトの使い方」、「法学部は大型二種免許の取得」を学ぶべきといった有識者会議の資料に代表される教育内容や大学自治への干渉が強まっていった。
 この延長上にある大学無償化法は文部科学省に大学の生殺与奪の権限を与え、多くの大学は自治の放棄か廃業かの二者択一を迫られる。後者を選ぶ組織などないだろうし、あっても消えてしまうので結果的に、市場競争とはまったく異なる、行政による民族浄化のような大学淘汰が始まるのではないか、と。

 戦後の逆コースを平和憲法からの逆行というけれど、それが明治憲法に向かったわけではない。バブル後の逆コースが護送船団方式へと回帰したわけでもない。
 どこへ向かっているのか、どんな意思が鍋の火を調節しているのか。私たち、カエルやドジョウには、知る由もないのだろうか。



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<田吾作の声>  原発の深い闇 NO.295

 関西電力幹部へ億単位の巨大な金品が渡っていた事実が明らかになり大問題となっている。少し原発に関心を持つ者からすれば驚くに値しない。友人との話題でも「何を今更!」というのが反応だった。流石に腰の引けたマスメディアも、「個性原発マネー還流か」と報じている。高浜町の元助役で今年3月に死亡した森山某に金品を押し付けられそれも恐喝じみたやり方のため、「我々は被害者だ」と言わんばかりの釈明談を垂れる関電幹部には呆れる。だったら「恐喝罪」で元助役を訴えれば良かった筈だ。それを死人に口なしで責任の一切を森山某に押し付けるのだから卑しい人品の持ち主である。
 関電の原発事業を請け負う業者からの金品提供は原発事業自体が公正な取引で成り立っていないことを証明するもので、巨大な原発マネーが黒い利権の構造を作り出していることを思い知らせる。何故巨大マネーが存在するか、その打ち出の小槌の秘密が電力料金の決め方にあることを改めて思い出す。全ての経費を適正価格に上乗せする総括原価方式のため放漫経営でも絶対に利益が保証されている、自由主義経済とは反する料金設定方式が悪の根源である。今の段階で表に出ていないが政治献金という形で政治家に回っていると考えるのは当然の帰結だろう。自民党がこの問題が自らに波及するのを恐れ、厳正な関電幹部への処分を要求しけじめをつけ終わらせたいと考えるのも想定の範囲だ。
 今回の事件が注目すべきは3・11以降に強化された原発安全対策の中で生じたことである。つまりフクシマの反省でなく、史上最悪の原発事故さえ自らの利権太りに利用したことだ。事故被害や高額電力料金で国民負担を強いる彼らへの怒りがおさまらない。
(2019.10.9)

<田吾作の声> メディアの目隠し NO.294

 消費増税が遂に始まり消費の現場では混乱が始まった。物理的に税率数字の切り替えが間に合わなかった店舗もあったようだがそんな話ではない。増税反対の世論を分断するためか軽減税率を入れたことで商品価格に差別が生じたこと、更にキャシュレス決済を促進するためポイント還元制度を導入したことで増税どころか商品によっては値段が下がるなど混乱状態に陥っているのだ。
 このシンゾウの国民かく乱策が功を奏し、問題意識の低い若者層はポイント還元率の高低に集中し消費増税批判の目をくらまされている。今や量的には多数派である高齢者は複雑すぎてポイント論議に加われず諦めているが、シンゾウは元々消費をしない彼らの嘆きなど関心もない。その一方で富裕層が買い求める宝石類には軽減税率を適用するのだから、アベノミクスであぶく銭をたっぷり懐にした金持ちには文句はない。
 どちらかと言うと政権批判が強い雑誌は標準税率が適用されたのに対し、権力になびく読売産経が主導したお陰で一般紙は軽減税率が適用された。その効用があってかメディアは従来から消費増税への真っ向批判は避けてきたが、今は現場の混乱を面白おかしく伝え、賢い消費の方法なるものを伝授するなど完全に在野精神を放棄している。
 そもそも消費税自体が大問題なのだ。必要ないアメリカの中古欠陥兵器を次々に買わされ防衛費が一般予算の中で肥大化し、必要な社会保障費が予算を獲れない状態を乗り切るため、高齢化社会対策として消費税が導入された。ところが今や少子化対策まで使途を拡大するというのだから出鱈目だ。消費税が完全に一般財源化している。
 国民の分断と目隠し役を果たしているメディアの罪は深い。
(2019.10.3)

<田吾作の声> 交渉力ゼロ NO.293

 ボンボンには交渉は出来ない。日米貿易協定に最終合意する署名をシンゾウが行ったと報じられた。その内容たるやこれが国民に責任ある立場の者の取るべきものかと思える酷いものだ。日本は前政権オバマによってTPP参加を強要されたがトランプは就任するや否やアメリカをTPPから脱退した。柱を外され面目丸つぶれの日本がTPP並みの内容を一方的に譲歩したのだから彼らにすれば濡れ手に粟の成果と喜んでいることだろう。「日本はどんな無理筋でも聴き入れてくれる」、「シンゾウは同盟国のトップに値する(服従こそがトランプやアメリカの望む同盟国の姿勢だから)」。
 だがTPP参加諸国を中心に、日本への潜在的な批判の声は強くなるだろう。参加諸国内だけの特典を域外の国にも提供すればTPPの意義はなくなる。要するに日本は同じTPP参加国よりもアメリカ(だけ)を重視しているのか。本心がそうならば今後は注意しよう。安保常任理事国だってアメリカと不離一体の国に特別の席は必要ない…。韓国はアメリカには一言も歯向かえない日本がわが国だけには強硬な姿勢を貫くのは決して許せない、という雰囲気が広がるだろう。
 農業を売り渡し守ろうとした自動車の既得権だが、車の追加関税については保留というのだからまともな交渉ではない。早々と身ぐるみ譲ってから今後の手持ちの駒はないのだから自動車関税も時間の問題だ。
 交渉とは何か、シンゾウが言うウィンウィンなどという結果はあり得ない。普通は両者痛み分けというのが常識だ。この期に及んで戯言を並べるボンボンに騙される国民の程度も相当なものだ。残念ながら矢面に立った農業者・農業団体の反応は聞こえない。
(2019.9.28)

<田吾作の声> 大人の一人として NO.292

 こんなにも真剣に考えている少女がいたのか!国連の気候行動サミットでの16歳のスウエーデン人グレタさんの発言に衝撃を受けた。発言の全文を読んだら改めて感慨を新たにした。単に世界中の指導者に訴えたのに止まらず、環境問題の重要性を認める大人も含めすべての大人に警鐘を鳴らすものだからだ。
 気候変動を論じる専門家や環境分野の行政官などに向かっての発言は彼らを虚構と決めつけたのだから恥ずかしさでその場にいたたまれなかったのではないか。「人々は苦しみ、死にかけ、生態系全体が崩壊しかけている。私たちは絶滅に差し掛かっているのに、あなたたちが話すのは金のことと、永遠の経済成長というおとぎ話だけ。何ということだ」の言葉は全ての欺瞞を暴き、現実的という名の現状追認派の心臓を射抜く力を持つ。続いて、過去30年以上気象変動の悪化を科学が明瞭に示していることを無視してきたことを取り上げ「もし本当に状況(環境悪化)を理解し、それでも座視し続けているとしたなら、あなたたちは悪だからだ」と止めを刺してくる。
 彼女の文字通り全身全霊を込めた発言の場に、環境大臣小泉進次郎も居合わせた。報道によると気候変動対策はセクシーになどと訳のわからない言葉で低レベルの日本のメディアを通じて話題となっている。グレタさんが使った言葉を用いれば「空っぽの言葉」そのもので日本人として恥ずかしい限りだ。具体性のないパフォーマンスだけで国民を幻惑するのは親譲りなのだろう。言葉の遊びとアメリカ牛肉を満喫に行くだけの男が環境行政トップだから暗澹たる想いだ。
 少々マンネリ気味の小生だが少女の言葉に刺激され気を入れて環境問題を取り組もう。
(2019.9.26)
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日本一新の会 (多摩出張所)

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